名古屋市昭和区、八事の整体、ぱく痛みとからだの研究所です。
腰痛は人生で一度は経験すると言われているほど、ありふれた症状の一つです。
今回は腰痛と腹横筋の関係について解剖の知識を交えて説明していきます。
今回解説する腰痛は腰を反ると痛いというパターンの腰痛で、その他にも反ると殿部や脚のしびれや痛みの出る方にも応用できる考え方となります。
では、まず腹横筋とは何か?

腹横筋は腹部の最も深層に存在している筋肉で、腹横筋の表層には内腹斜筋、外腹斜筋、腹直筋があります。
腹横筋は、肋骨と骨盤の間にあり、体幹を前方から後方へ包み込むように伸びています。この筋肉の線維は水平に走っており、背中を支えるベルトののような役割を果たしています。
上の図を見てもらうとわかるように腹横筋は「腹」という言葉が入りますが、前方から後方の「腰」まで広範囲に存在している事がわかると思います。
腹横筋は姿勢を支えるとともに、体幹の内側にある臓器を収め、支える役割を担っています。腰部・骨盤部を支える主要なコアマッスルの一つです。
次に腹横筋の機能についてですが、
腹横筋は腹腔内圧と言ってお腹の中の圧を保ったり、腹部の緊張を維持し、腹部臓器を支えます。
さらに他のコアマッスルと協調して、動作中の腰部・骨盤を支持します。
これは有名な情報ですが、腹横筋はある動作をしようとする時に最も初期に働くとも言われています。
例えば、肩を上げようとする場合にまずは肩を上げるための土台として骨盤や腰を安定させるために無意識的に腹横筋が働くという事です。
では、なぜ腹横筋が腰痛を関連するのか?という内容ですが、
腰痛を生じる原因の一つに姿勢の要因があり、これは通念としてみなさんなんとなく理解はできると思います。
原因を例えるならば、反り腰。

左から2番目のカイフォーシス・ロードシス(Kyphosis-lordosis)や一番右のスウェイバック(Sway-back)は反り腰を生じやすい姿勢の代表例となります。
この2つの姿勢タイプは、腰だけ見るといわゆる「反り腰」と言えます。
腹横筋などの体幹筋が適切に働いていない場合、お腹の緊張が保てないので、スッとお腹の力が抜けたようないわゆる「反り腰」となり腰には反りストレスが加わってしまうのです。
その姿勢自体は今現在痛くなくても、体にとっては小さなストレスが日常から加わり続けているので、やがて症状として出てしまったり、その姿勢のまま生活しててある時に負荷の大きな作業をすると症状が出てしまうのです。
逆に上記のような姿勢だとしても腹横筋が機能していれば、腰痛が出やすい姿勢だけど、筋肉の機能で制御できているため痛みが出にくい身体機能という事です。
もしくは腹横筋が機能していることで、そもそもその姿勢にならないように制御できるという事です。

上の図は腰の高さで水平に切断した図になります。
図の上側がお腹側(正面)、下側が背中側(腰)になります。
水色で示したものが胸腰筋膜(きょうようきんまく)という背中や腰の筋肉の表面を包む膜ですが、よく観察すると右の腰方形筋と腹横筋がかなり近い位置に存在しているのがお分かりいただけると思います。
さらに両者を連絡するように胸腰筋膜が介在していることがわかりますよね!
つまり、腰方形筋という腰の筋肉と腹横筋は切っても切れない関係で、お互いの筋肉の状態の影響をかなり受けるのです。
腰方形筋は腰痛を生じる原因の筋肉の1つでもあるので、腹横筋の働きが悪いと緑矢印で示した方向に腹横筋が短縮してしまい、その分、腹横筋と連結している腰方形筋がズルズルと外側(右側)に引っ張られてしまいます。

引っ張れると腰方形筋は丸い状態から扁平(引き伸ばされた)な状態になるので、筋肉の内圧が高まってしまいます。
筋肉の内圧が高まると常に腰方形筋は何か圧迫を受けている状態になるので、痛み物質を放出して痛みを感じたり、張りを生じたりしてしまうのです。
それがもし反ることで脚にしびれや痛みを生じる「すべり症」や「脊柱管狭窄症」の場合はどうでしょうか?
痛みの部位は違えど、症状の出る条件が同じな場合、腰痛に限らず同じことが言えます。
腹横筋を鍛えれば全て問題解決するわけではないですが、しっかり症状の出ている大元を見つけて治療し、姿勢や解剖学的な観点から腹横筋の機能低下が原因背景の1つだとしたら腹横筋の機能も再発予防や症状改善のために重要と言えるでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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